テーブルソー

静音スライド丸鋸式テーブルソー (~68dB) を自作する 2-②

 

市販の丸鋸で木材を切断しているとき、

騒音が大きい」と感じることはありますか?

 

本記事では、騒音を抑えたテーブルソー用の丸鋸を

自作する方法を解説しています。

 

騒音を抑えて木材を切断したい」という方は、

是非本記事をご覧ください。

 

 

前回、ブラシレスDCモーターを搭載した丸鋸の作製が完了しました。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

静音スライド丸鋸式テーブルソー (~68dB) を自作する 2-① 市販の丸鋸で木材を切断しているとき、 「騒音が大きい」と感じることはありますか? 本記事では、騒音を...

 

 

今回は、「筐体の作製」から「電気系統の加工」までを行っていきます。

 

 

本製作で行った「工程・寸法」、「材料」などは記事に載しています。

画像を踏まえて解説していますので、自作を検討される方は参考にしてみてください。

 

 

 

 

筐体作製

 

ミニテーブルソーの筐体を作製していきますが、

今回は「アルミフレームに木板を取り付ける設計」でいきます。

 

これによって、「追加工」や「改造等」の余地を残しておきます。

 

 

[使用した材]

[骨組用]

⑯ アルミフレーム : 「2020、450mm」    6本

⑰ アルミフレーム : 「2020、150mm」    4本

⑱ アルミアングル:             16個

⑲ tナット     :「M4」          72個

 

 

まずは、アルミフレーム⑯⑰で枠を組みます(下画像)。

(※ちなみに、画像の左右方向が鋸刃の進行方向です。)

 

 

[使用した材]

[覆板用]

⑳ ベニヤ板5.5mm  :「18cm × 51cm」   2枚

(※19cmにしておくほうがよかったです)

㉑ MDF9mm    :「450mm × 17cm」    2枚

㉒ MDF9mm    :「450mm × 51cm」    1枚

 

[天板用]

㉓ ベニヤ板9mm  :「450mm × 51cm」   1枚

 

 

続いて、材⑳~㉓にフレーム取付用の穴あけ加工を施します。

「⑳左右 / ㉑手前、奥 / ㉒底面 / ㉓天板」に固定します。

 

また、材㉑には、シャフト・ベアリング用の

穴もあけておきます(下画像)。

 

 

そして、⑳板をアルミフレームにねじ止めします(下画像参考)。

木板は、アルミフレームの外側に固定していきます。

 

[左右の板↓]

 

 

[底面の板↓]

 

 

スライド機構の導入

 

板の取り付けが完了したら、丸鋸のスライド機構を組み込んでいきます。

 

 

[使用した材]

㉔ ステンレスパイプ :「φ16、51cm」  2本

 

[自動切断機構用]

㉕ 木片       :「3cm × 3cm」        1個

㉖ 鬼目ナット    :「M10」              1個

㉗ 長ねじ      :「M10、60cm」        1本

 

 

まずは、シャフト保持板に

モーター取付穴をあけます(下画像)。

 

 

その後、㉔ステンレスパイプ

丸鋸を筐体に組み込み(下画像参照)、

 

 

㉕木片㉖鬼目ナットを埋め込み、

㉗長ねじをベアリングに通した状態で木片を丸鋸に接着します(下画像)。

 

 

 

電気系統の加工

 

次に、丸鋸の電動化を行っていきます。

これによって、材の自動切断機能を組み込みます。

 

 

[使用した材]

[自動切断用]

㉘ 775モーター  :「24V、3000rpm」

㉙ 電線      :「赤黒30cm、白黄50cm」

㉚ 角材24mm   :「45mm」        2本

㉛ 3路スイッチ  :            2個

㉜ 4路スイッチ  :            1個

㉝ 銅線      :「φ2、長さ数cm」   4本

㉞ 電池ボックス   :「8本用」         1個

㉟ コントローラー   :              1個

㊱ 木板       :             1枚

 

 

まずは㉘モーター㉛3路スイッチ㉙電線を接続します(下画像)。

(※3路スイッチは銅線を通して、4路スイッチに接続します。)

 

 

そして、㉚角材に3路スイッチを接着剤で固定して、

筐体の基板に接着剤で固定します。(下画像)。

 

 

さらに、㉜4路スイッチ㉝銅線を差し込み、

筐体側板に取り付けた後、㉜電線を接続します(下画像赤枠部分)。

(※銅線は両端の3路スイッチに接続していきます。)

 

 

次に、筐体側板に配線用の穴をあけて、

「4路スイッチ・㉞電池ボックス㉟コントローラー」に接続します(下画像)。

 

 

 

続いて、㊱木板を丸鋸の基板に接着剤で固定します(下画像)。

(※3路スイッチを押すことのできる場所に配置します)

 

 

[使用した材]

[ブラシレスDCモーター用]

㊲ 電線      :「赤黒青 1m / 18AWG」

㊳ ESC       :「2-4リポ BEC 5V/2A」  1個

㊴ コントローラー  :               1個

 

 

ブラシレスDCモーターの線を㊲電線で延長して、

ESC(下画像赤枠部分)に接続し、筐体に接着剤で固定します。

 

また、ESCの端子をコントローラーにつなぎ、

筐体に接着剤で固定します(下画像青枠部分)。

 

 

 

[使用した材]

[自動切断用]

㊵ アルミプーリー:「内径5mm、外径30mm」    1個

㊶ アルミプーリー:「内径10mm、外径20mm」  1個

㊷ Oリング    :「φ5.7、P-80」        1輪

 

 

最後に、㊵㊶アルミプーリーを取り付けて、

㊷Oリングを掛けます(下画像)。

(※Oリングは、ポリウレタンベルトの代用です)

 

 

仕上げに、自動切断機構が完成したら、

試し運転をして正常に機能するかを確認します。

① 電池ボックスをONにして、コントローラーの点灯を確認

② コントローラーのスイッチを入れて、つまみを回す

③ モーターの回転を確認

④ 3路スイッチを押す ⇒ モーターの停止を確認

⑤ 停止状態で4路スイッチを押す ⇒ 動作を確認

 

 

 

次回

 

次回、「天板加工」から完成までいきたいと思います。

 

また、性能測定を行い、実用性を見ていきます。

 

 

使用した製品

 

最後に、本記事で使用した商品を下に挙げておきます。

部品選びの参考にしてみて下さい。

 

 

[① tナット:アルミフレーム骨格の組立に使用]

 

 

 

[② 3路スイッチ / 4路スイッチ:自動切断機構用]

     

 

 

 

[③ 銅線 / 鬼目ナット:自動切断機構用]

     

銅線は、「4路スイッチに差し込んで使用」します。

銅線-電線を介して3路スイッチと接続していきます。

 

鬼目ナットは、ホームセンターで購入できない場合があります。

そのときは、ネット通販で入手しましょう。

 

 

 

[④ DCモーターコントローラー:自動切断機構用]

このコントローラーは、「正転と逆転の選択が可能」ですので、

鋸刃の昇降を担うのに適した部品です。

 

また、通電時には赤灯で知らせてくれます。

 

 

 

[⑤ 電池ボックス:自動切断機構のモーター用電源]

1.5Vの乾電池を8本使用すれば、12Vでの出力が得られます。

なお、昇降における「消費電力は7W(12V / 0.6A)程度」でした。

 

 

 

[⑥ ESC :ブラシレスモーター用]

ESCは30Aのものを使用しました。

この規格から「2-4リポ = 12V」に対応するので、採用しました。

 

また、電源を「12V / 30A」のスイッチング電源へと増強した際に、

対応できることも視野に入れて選定しました。

 

 

 

[⑦ コントローラー :ブラシレスモーター用]

     

コントローラーは左右の2種類あります。

基本的な機能は同じですが、質感に大きな差があります。

 

右の製品が、筐体が金属製であるため、扱いやすいかと思います。

左の製品は、筐体が「ペラペラ・基板がむき出し」ですので、

「耐久性と扱いにくさ」に不満を感じました。

 

 

 

[モノタロウで購入したもの]

・アルミフレーム(SUS製)

・アルミアングル(単価80円程)

・ポリウレタンベルト(φ5、周長225mm)

モノタロウでは主に、アルミフレームの入手先として重宝します。

 

メーカーが「SUS製」と「ACE製」がありましたが、

正直なところ、製品の質の差が分かりませんでした。

 

ですので、私は、価格の安いSUS製のアルミフレームを選んでいます。

 

 

 

[aliexpressで購入したもの]

・アルミプーリー

・ブラシレスDCモーター

 

aliexpressは、amazonよりも価格が安い傾向にあります。

 

しかし、その代償として納期が2週間程度かかるので、

計画的に購入しましょう。

 

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