スライドソー

静音スライドソー (~72dB) を自作する 1

 

市販の丸鋸で木材を切断しているとき、

騒音が大きい」と感じることはありますか?

 

本記事では、騒音を抑えたスライドソー(72dB)を

自作する方法を解説しています。

 

騒音を抑えて木材を切断したい」という方は、

是非本記事をご覧ください。

 

 

また、「静音丸鋸の作製方法」を以下の記事に載せています。

この丸鋸によって以下の恩恵が得られるかもしれません。

・近隣への騒音が緩和される

・作業できる時間帯が広がる

https://mogusann.com/2023/01/29/quite-circular-saw-%e2%91%a0/?preview_id=3919&preview_nonce=cbc3f80e9d&_thumbnail_id=4074&preview=true

 

 

 

 

本作品 (1-①) の説明

 

本作品の仕様は、以下の通りです

[騒音]

「56~72dB」(丸鋸から1m離れた地点)

 

[性能]  鋸刃径:100mm

切断深さ:28mm

切断長さ:30cm程度

 

[サイズ]

全長:47cm

 

 

スライド機構導入

 

まずは、スライド機構に必要なシャフト保持板を

作製していきます。

 

[使用した材]

① リニアブッシュ   :「φ16用、長さ85mm」   2個

② ステンレスパイプ  :「φ16、長さ470mm」    2本

③ ラワン材14mm厚 :「150mm × 30cm」    2枚

 

まず始めに、丸鋸に「①②リニアブッシュ / パイプ」を通して、

パイプ同士の間隔を測ります(今回は234mm)。

(※パイプの直径16を足して「250mm」がシャフト穴の間隔です。)

[リニアブッシュ]

長さが8cmある「ロングタイプ」を使用しました。

丸鋸の幅よりも長く、荷重を分散しやすいことから、

「切断時の精度が向上する」と考えて採用しました。

 

そして、③ラワン材にシャフト用の穴をあけます(下画像)。

 

 

基板作製

 

続いて、基板の作製を行いますが、

トリマーを使わずにtスロットトラックを取付けます。

 

[使用した材]

④ ベニヤ板9mm    :「300mm × 450mm」 1枚

⑤ ベニヤ板12mm  :「50mm × 450mm」   2枚

⑥ ベニヤ板12mm  :「150mm × 450mm」  1枚

⑦ tスロットトラック :「19mm規格、45cm」  2本

 

④ベニヤ板の側面に①ラワン材を接着し、

「丸鋸 / パイプ」を装着します(下画像参照)。

(※パイプは後に切り取っています。)

 

その後、⑤⑥ベニヤ板を接着剤で固定します(下画像)。

このとき、tスロットトラックを挟んでおきます。

(※鋸刃用の溝を1cm程度あけています)

 

 

ガイドレール取付

 

[使用した材]

⑧ アルミフレーム2040:「長さ22cm」 1本

⑨ tナットM4      :        4個

 

基板に⑧アルミフレーム取付穴をあけて、

⑨tナットを取り付けます(下画像)。

 

そして、直角がでる位置にフレームを固定します(下画像)。

(※赤枠部分に板を挟むことで、直角調整が容易になります。)

 

 

補助具の作製

 

材抑えの作製

 

[使用した材]

⑩ アルミ片3mm :「15mm幅 × 14mm」  2個

⑪ アルミ平板3mm:「20mm × 100mm」   2枚

⑫ 寸切ステン   :「M6、30mm」     2本

 

アルミ片に「穴あけ+M6タップ加工」を施して、

tスロットトラックに入れます(下画像青枠)。

そして、アルミ平板を曲げ加工して、

⑫寸切りステンを差し込みます。

(※材を抑えるときは、蝶ナットを締めます

 

ストッパーの作製

 

[使用した材]

⑬ MDF9mm    :「25mm × 30mm」 1枚

⑭ ローレットボルト:「M4、長さ15mm」  1個

⑮ アルミ平板3mm :「長さ15cm程度」   4本

 

⑬MDFに取付穴φ6をあけて(下画像)、

⑭ローレットボルトでフレームに固定します。

 

仕上げに、⑮アルミ平板をビスで固定して、

シャフト保持板を補強しておきます(下画像赤枠)。

 

 

性能試験

 

丸鋸本体が完成したので、「静音性能」をみていきます。

(※バッテリーの導入を考慮した電圧としています)

[騒音・振動]

10.8V (2700rpm) : (0m 64dB, 2.4 / 1m 61dB, 1.2)

14.4V (3600rpm) : (0m 74dB, 4.1 / 1m 67dB, 1.4)

18V   (4500rpm)  : (0m 78dB, 3.3 / 1m 72dB, 1.6)

 

[性能]  鋸刃径:100mm

切断深さ:28mm

切断長さ:30cm程度

 

 

使用した部品

 

最後に、本記事で使用した商品を下に挙げておきます。

部品選定・自作の参考にしてみて下さい。

 

[Amazonで購入したもの]

① リニアブッシュφ16

8cmあるので、荷重を4隅に分散しやすくなります。

また、2個のみ使用するので「取付穴加工の労力削減」に繋がります。

 

 

② tスロットトラック:19mm規格

トリマー加工ができない方におすすめで、

ビスで固定すれば直ぐに使えるため、「労力削減」に繋がります。

 

 

[ホームセンターで購入したもの]

③ オールステンレスパイプφ16

「ステンレス巻き」のパイプだと継ぎ目が干渉し、

スライドに支障をきたす可能性があります。

価格面では不利ですが、実物を見て購入する方が安心です。

 

(※下の画像のパイプを使用しました。)

 

 

④⑫ アルミ平板 / ⑤ 寸切りステン

ホールドダウンクランプとして使用します。

アルミ板には高さ調整として、「穴あけ / タップ」加工を行います。

 

 

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