スライドソー

静音スライドソー(~74dB)を自作する2-①

 

市販の丸鋸で木材を切断するとき、

騒音が大きい」と感じることはありますか?

 

前作(~72dB)では、パイプをシャフトに用いたスライドソーを作製しました。

しかし、シャフトの剛性が弱く、スライド機能が劣化していきました。

 

そこで本作品では、リニアガイドレールを用いることで、

シャフト部分の剛性を高めた、スライドソーの製作を行っていきます。

 

 

本記事では、「丸鋸作製:スライドソー2用(~74dB)」

を自作する方法を紹介します。

・鋸刃径125mm / レール800mm を採用

⇒ 切断高さが40mm程度確保できる

⇒ 60cmまでの板を切断可能

 

騒音を抑えて木材を切断したい」という方は、

是非本記事をご覧ください。

 

 

また、本作を用いた「スライドソー2」の

製作方法は、以下の記事からご覧ください。

静音スライドソー(~74dB)を自作する2-② スライド機構を導入する方法は以下の方法があります。 ①パイプ  + リニアブッシュ ②シャフト + リニアブッシ...

 

なお、「材料・部品」に関しては、記事の最後に記していますので、

目次をクリックしてご覧下さい。

 

 

本作品 (2-①) の性能

 

本作品 (2-①)の性能は、以下のとおりです。

[性能]

・騒音「~74dB」(完成状態での騒音値 : 1m地点)

・振動「~1.5」  (完成状態での振動値 : 1m地点)

・基本切断高さ 46mm

 

 

丸鋸作製

 

[使用した材]

① MDF9mm  :「130mm × 130mm」 2枚

② MDF9mm  :「130mm × 180mm」 2枚

③ MDF9mm  :「150mm × 280mm    1枚

④ MDF5.5mm :「130mm × 150mm」 2枚

 

まずは、MDFにベアリング用の穴をあけて(下画像)、

 

①②MDFを「H型」に接着します(下画像)。

 

続いて、③MDFを以下のように、穴あけ(φ9)して(下画像)、

 

①②MDFに接着します(下画像)。

 

仕上げに、①②③④DMFをサンディングシーラーで下地処理して、

ラッカースプレーで塗装します。

 

 

伝動機構の導入

 

鋸刃の回転軸を変更することで、

切断深さの増加 / 振動抑制」の効果が得られます。

 

[使用した材]

⑤ベアリング     :「内径10mm、外径26mm」  2個

⑥ スピンドルモーター:「300W」           1基

⑦ 回転軸      :                1本

⑧ アルミプーリー  :「内径8mm、外径30mm」   1個

⑨ アルミプーリー  :「内径10mm、外径30mm」 1個

⑩ 丸ベルト     :「径5mm、周長225mm」    1輪

⑪ シャフトカラー  :「内径10mm」        2個

 

まずは、⑤ベアリング/モーター/⑦回転軸 を取り付けて、

⑧⑨プーリー/⑩丸ベルト/⑪シャフトカラーを装着します(下画像参照)。

また、モーター線用の穴(φ6)も好きな位置にあけておきます。

仕上げに、アルミテープを貼り付けて、

防塵加工を施しておきます。

 

補足:回転軸の作製

 

[使用した材]

・ アルミ丸棒φ25:「長さ25mm程度」 1個

・ シャフトφ10  :「長さ15cm程度」   1本

 

アルミ丸棒 (25mm)に対して、

以下の旋盤加工を行います。

① 端面を整えて

② φ5の穴を貫通させます。

③ さらにM6のタップを貫通させて、

④ φ10の穴を15mm程度あけます。

 

接着剤を塗布したシャフトを差し込み、

固定します(下画像参照)。

[回転軸作製用の接着剤]

メタルロック:金属同士の固定に特化。

鋸刃が飛ばないためにも、強く接着できるものを選びます。

 

そして、鋸刃を装着するために、

フランジ部分を作ります(下画像参照)。

 

 

性能試験

 

丸鋸本体が完成したので、「静音性能」をみていきます。

(※電圧の設定は、バッテリーの導入を考慮した値としています)

[騒音・振動]

10.8V (2700rpm) : (0m 72dB, 4.5 / 1m 67dB, 1.5)

14.4V (3600rpm) : (0m 77dB, 3.2 / 1m 71dB, 1.3)

18.0V (4500rpm) : (0m 79dB, 3.9 / 1m 74dB, 1.5)

 

 

使用した部品

 

最後に、本記事で使用した商品を下に挙げておきます。

部品選定・自作の参考にしてみて下さい。

 

[Amazonで購入したもの]

①② シャフトφ10 / アルミ丸棒φ25 

回転軸の作製には以下の2つを使用しています。

※ただし、芯を出すためには旋盤加工が必要です

 

 

③ 接着剤

回転軸の作製時に使用します。

 

 

[Aliexpressで購入したもの]

④⑤ スピンドルモーター / アルミプーリー

モーターはAmazonでも購入することができますが、

「価格」が倍ほどするので、Aliexpressでの購入がおすすめです。

(※納期は2週間程度かかります。)

 

アルミプーリーに関しては、丸ベルトに対応した品を購入できます。

Amazonでは、タイミングベルト用のものが多いので注意が必要です。

 

 

[楽天で購入したもの]

⑥ 鋸刃:グローバルチップソー

モトユキさんの「グローバルチップソー」を使用しました。

木材だけでなく、アルミや鉄などの金属も切断できるため、

様々な素材を切断する方にオススメの刃です。

 

※木材だけの加工を行う方であれば、山真製鋸さんの「神業」がオススメです。

金属刃特有の甲高い音が無いため、静音性に優れています。

 

 

⑦ ベアリング

複数個購入しても、送料が210円と一定であるため、

大量購入すれば、Amazonよりも単価を抑えることができます。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ベアリング NMB 6000ZZ 内径10mm
価格:176円(税込、送料別) (2023/1/11時点)

楽天で購入

 

 

 

[モノタロウで購入したもの]

⑧ 丸ベルト (φ5 / 225mm)

「モノタロウ」では、エンドレスタイプの丸ベルトがあります。

こちらは伸縮性があるため、大きな負荷にも対応しやすくなります。

 

 

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