市販のトリマーを使用しているとき、
「騒音が大きい」と感じることはありますか？
回転数が数万rpmという高回転であるため、
大きな騒音が発生します。
前作では、トリマー単体での「製作・使用」を試みました。
しかし、サイズが大きくて扱いにくいという課題がありました。
そこで本記事では、静音トリマー（56dB）
を自作する方法を紹介します。
・回転数を7500rpm(18V)に設定
⇒ 騒音の発生を抑制
・トリマーボックスとして設計
⇒ トリマーテーブルとして使用可能
⇒ 加工精度・安全性の向上
⇒ 粉塵の飛散抑制
「トリマーの騒音が気になる」という方は、
是非本記事をご覧ください。
なお、「材料・部品」に関しては、記事の最後に記していますので、
目次をクリックしてご覧下さい。
本作品 (3) の性能
本作品 (3)の性能は、以下のとおりです。
[騒音性能] 18V使用時
・騒音「56dB」（完成状態での騒音値 : 1m地点）
・振動「2.0」 （完成状態での振動値 : 1m地点）
[トリマーボックスの大きさ]
・横幅：32cm
・奥行：30cm
・高さ：21.5cm
トリマー作製
[使用した材]
① MDF9mm :「60mm × 75mm」 ２枚
② MDF9mm :「60mm × 120mm」 １枚
③ MDF9mm :「120mm × 120mm」 １枚
④ モーター :「24V、10000rpm」 １基
①③MDFに取付穴をあけます（下画像）。
③MDFには、リニアブッシュの現物合わせで決めています。
そして、①②MDFを「U型」に接着して（下画像)、
③MDFに接着剤で固定します（下画像）。
仕上げに、④モーターを取り付けて完了です。
昇降機構の導入①
[使用した材]
⑤ MDF9mm : 「40mm × 140mm」 ２枚
⑥ MDF9mm : 「170mm × 140mm」 1枚
⑦ ステンレスパイプ :「外径16mm、長さ175mm」 ２本
⑧ リニアブッシュ ：「ロングタイプ、φ１６用」 ２個
⑨ MDF5.5mm ：「50mm × 170mmm」 ２枚
⑩ MDF5.5mm ：「85mm × 120mmm」 ２枚
⑪ MDF9mm ：「65mm × 180mm」 ２枚
⑫ 鬼目ナット :「M6、長さ13mm」 ４個
⑤MDFにパイプ用の穴をあけます（下画像）。
その後、⑤⑥MDFを接着して、
⑦ステンレスパイプを通します（下画像）。
トリマーに⑧リニアブッシュを取り付けて、
⑨⑩MDFを「トリマー / 昇降筐体」に接着します（下画像赤枠部分）。
また、モーター電線用の穴(φ６)をあけます（下画像青枠部分）
⑪MDFに⑫鬼目ナット用の穴（φ9、φ16）をあけます（下画像）。
（⑪MDFのφ９の裏面にφ１６を5mm程度掘ります。）
仕上げに、⑪MDFを昇降筐体の底面に接着剤で固定して、
ネジで連結しておきます。
昇降機構の導入②：部品作製
[使用した材]
[部品A]
⑬ MDF :「30mm × 30mm」 3個
⑭ 蝶番 :「25mm × 25mm」 ２個
⑮ アルミ平板5mm：「25mm × 75mm」 １枚
⑯ アルミ角材 :「25mm × 25mm」 １個
[部品B]
⑰ ベアリング ：「内径10mm、外径26mm」 １個
⑱ MDF9mm ：「30mm × 50mm」 ２枚
まずは、⑬MDFを「π型」に接着して（下画像右）、
⑭-⑯各部品を取り付けます（下画像）。
続いて、⑰MDFに⑱ベアリングを接着し、
「T字型」に接着します（下画像）。
筐体作製
[使用した材]
⑲ MDF9mm ：「200mm × 300mm」 ４枚
⑳ MDF5.5mm ：「320mm × 300mm」 １枚
㉑ ベアリング ：「内径10mm、外径26mm」 １個
まずは、⑲MDFを⑳MDFに
接着剤で固定します（下画像）。
⑲MDFの１枚に㉑ベアリングを接着し（下画像）、
筐体右側に接着します
昇降機構の導入③
[使用した材]
㉒ 全ネジM10 ：「長さ330mm」 １本
㉓ セットカラー：「内径10mm」 ２個
㉔ MDF9mm :「300mm × 320mm」１枚
トリマーユニットを筐体底面に接着します（下画像）。
（筐体右側面に電線用の穴φ６をあけておきます。）
「部品A -部品B – 筐体」のベアリングに全ネジを通し、
① 部品Ｂを筐体底面に接着（下画像赤枠部分）
② 部品Ａを全ネジに装着（下画像緑枠部分）
（※セットカラーも装着しておきます。）
③ 部品Ａをトリマーに接着（下画像青枠部分）
仕上げに、㉔MDFに穴φ32をあけて、
筐体前面と天板にビスで固定します（下画像）。
使用した部品
最後に、本記事で使用した商品を下に挙げておきます。
部品選定・自作の参考にしてみて下さい。
[Amazonで購入したもの]
① リニアブッシュ
昇降機構を組むための部品です。
ロングタイプのものを使用し、ブッシュの使用個数を２個に抑えます。
② アルミ素材
アルミ平板5mm厚 ： 蝶番用のタップM4
アルミ角材25mm角： 蝶番用のタップM4、全ネジ用のタップM10
[楽天市場で購入したもの]
③ ベアリング
筐体の昇降機構用の部品として使用します。
内径10mmであれば、丸鋸のものと統一できます。
![[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]](https://hbb.afl.rakuten.co.jp/hgb/2d397b01.1f10cf06.2d397b02.d942eeee/?me_id=1315351&item_id=10000000&pc=https%3A%2F%2Fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2F%400_mall%2Fzikuuke%2Fcabinet%2F04712468%2Fimgrc0070682384.jpg%3F_ex%3D240x240&s=240x240&t=picttext "[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]")
[ホームセンターで購入したもの]
④ オールステンレスパイプφ16
トリマーの昇降機構用の部品として使用します。
オールステンレスパイプであることに注意が必要で、
「ステンレス巻き」のものだと、ブッシュに通らない場合があります。
[Aliexpressで購入したもの]
⑤ スピンドルモーター
モーターはAmazonでも購入することができますが、
「価格」が倍ほどするので、Aliexpressでの購入がおすすめです。
（※納期は２週間程度かかります。）
モーターは「24Vで10000rpm」の仕様を購入しました。
実際は、18Vで使用するので回転数は落ちますが、十分な掘削性能でした。
（※コレットチャック等の部品が装備済みを購入しました。）
